創作雑記

サイト管理人が創作活動について徒然と語る雑記です。

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創作雑記一覧

第三部完結後のあとがき

 小説『エトフォルテ防衛戦線ヒデ!』第三部完結しました。
 ……長かった。いろんな意味で長かった。
 第一部、第二部ともに24話程度、約1年で完結しました。ところが第三部は2023年7月11日に始まり、終わったのが2025年3月だから、実に1年8ヶ月。話数は45話!前の部のほぼ倍です。

 私生活にいろいろ変化が生じて、なかなか小説を書く時間が取れなかった、というのがありました。
 デストロを倒してラストスパートを駆けたい!というのと、4月からまた忙しくなるため、第三部は3月中に終わらせたい!ということで、今回やっと書き終えることができました。
 結構長々書いちゃったなあ。
 もっとコンパクトにするべきだったかも、と思うのですが、宇宙船を飛び出して頑張るヒデとドラクロー、そしてクリスティア王国の仲間たちの奮戦を納得のいく形で書きたかったので、こうなりました。
 あと、第一部のラストが涙で、第二部のラストが怒りで終わったので、第三部は笑って終われるようにしよう!という目標が、自分の中でありました。
 ヒデも紆余曲折を経て、親しい仲間たちに蕎麦を振舞う、という亡くなったスレイとの約束の一つを果たすこともできました。このシーン、3,4年前には思いついていたので、やっと書くことができ感無量。
 楽しんでいただけたら幸いです。


 ここからは、第三部後半で猛威を振るったデストロを中心に、クリスティア王国の裏話を。


 元々クリスティア王国でのお話は、
 「もし日本のヒーローがクリスタルの名産地である異世界の国を救った後、復興支援に便乗してその国を征服してしまったら」
 というネタで書いていました。
 この時点ではリルラピス王女やブロンは登場せず、不思議なクリスタルの国(クリスティア王国)とデストロの存在だけが割と明確にありました。
 当時のデストロは300メートルのタマネギ型破壊神ではなく、
 「欲をかいたヒーローに取りついて破壊衝動を暴走させ、やがてヒーローを悪魔のような姿に変えてしまう」
 という、憑依とか寄生とか、かなりホラーよりの怪物でした。結局ネタはネタのままでPCの奥に眠らせてしまい、小説として再構成する際、クリスティア王国とデストロが日の目を見ることとなりました。
 その後紆余曲折を経て設定を大幅に変え、デストロは巨大な怪獣になりました。
 巨大な足が地面を豪快に踏み鳴らしてヒデたちに迫る……という場面を書いて、ふと自分にツッコミを入れる羽目に。
 「これ、絶対ヒデたち、振動で立ってられないな」
 これでは戦いになりません。
 とりあえずデストロに翼を生やし、浮かせてみました。
 破壊神が翼をはためかせてヒデたちに迫る……という場面を書いて、再び自分にツッコミを入れる羽目に。
 「これ、絶対ヒデたち、風圧で吹き飛んじゃうよな」
 やっぱり戦いになりません。
 最終的にデストロが不思議な力で宙に浮いていることにしたのですが、二足歩行の怪獣が宙に浮いて足を全く使わないのは明らかに変。
 どうせ宙に浮かすなら、足の存在を忘れさせるほど、異様で奇抜な姿にしたほうがいい。
 何かいい案がないかと悩んでいたある日、ラジオかTVかは忘れましたが、懐かしの歌を紹介する番組で、ある歌が流れてきたのです。
 「大きな玉ねぎの下で~はるかなる想い~(爆風スランプ)」が。

 「澄んだ空に光る玉ねぎ」

 という歌詞を聞いた時に、タマネギが空に浮かんでいるのを電撃的に想像して、私は思ったのです。
 「これだああああ!」
 青空の下、300メートルの巨大なタマネギが問答無用で迫ってきたら、絶対怖いだろうと。
 かくして、デストロはタマネギ型の破壊神として産声を上げ、封印解放直後は干からびてキュウリ型、徐々に回復してヘチマ型。体力回復は光合成で……、と、タマネギ=植物というのを生かし、設定がとんとん拍子で決まっていきました。太陽の下で元気になる破壊神、というのも、なかなか無いな、と思ったのです。
 当初のネタから数えると、5,6年はデストロのことを考えていたように思います。主人公や仲間たちとは違った意味で思い出深い破壊神になりました。


 そして、クリスティア王国。
 ヒーローが幅を利かせる世界で異世界が日本近海に現れたら、政府や企業の利権も絡んで嫌な問題がいろいろ起きそうだな、というのも、以前から考えていたネタでした。異世界の人がヒーローに搾取されやしないか、本当に日本と仲良く対等にやっていけるのか、という不安から、クリスティア王国は始まりました。
 終わった後だから書きますが、当初はリルラピス王女たちの人物像も、今と結構違いました。どう違ったかは今の雰囲気が壊れるので詳しくは伏せますが、ちょっと頼りなくて大丈夫?みたいな……。
 いろいろ試行錯誤していくうちに、お気に入りの歌で登場人物たちの行動をイメージしていくようになり、クリスティア王国は水と魔術の王国になりました。
 で、水と魔術の王国をイメージして良く聴いていたのが、「蒼き光の果て-ULTIMATE MODE-(水樹奈々)」という曲です。

 「例えば痛みを背負うとしても 自分で選んだコトだから
 蒼く高く この身体に刻んで見せる
 そう あなたの未来を願うだけで 私まっすぐ歩けるから
 全てをなくしても守りたい」

 リルラピス王女と仲間たちが決戦終盤で敵に立ち向かう場面は、この歌がなければ書けませんでした。
 歌の世界観に合う戦いを、生き方をする登場人物たちにしよう、と思って。
 ちゃんと書けていると良いのですが。


 この先もまだ物語は続きますが、全体としてはこの第三部で物語の前半が終わった感じです。
 次第に邪悪な一面をのぞかせ始めた名誉長官がこのまま謝るはずもなく、第四部以降エトフォルテとクリスティア王国は日本のヒーローたちとさらなる死闘を繰り広げます。
 アメリカから帰ってきたあの人も、当然泣き寝入りなどいたしません。
 しばらくはネタを練って、第四部は2025年の夏ごろから更新再開できれば、と考えています。
 皆様、どうぞよろしくお願いします。

2025年03月08日

階(きざはし)のような生き方を

 小説「エトフォルテ防衛戦線ヒデ!」は、8月の更新で第78話まで到達しました。

 ブログのほうで、小説を書くにあたり影響を受けた作品や音楽の話に触れてきました。
 今回の創作雑記では、主人公ヒデにまつわる影響を受けた歌の話をしたいと思います。

 もともとこの小説は7~8年近く前、
 「日本のヒーローが当たり前に存在する世界があったらどうなるだろう?」
 という思い付きから始まりました。
 思いつくまま、私はいろんなネタを書いてPCの奥に眠らせ、2020年に本格的にネタを練り直しました。
 本当に最初期のネタでは、エトフォルテ(にあたる人たち)を助けるのはヒデではない全く違う人物でした。ヒデは本当にアドバイザー的な立場で、あまり戦いには関わらない人だったのです。
 最終的にヒデが主人公、そして軍師になるのですが、ヒデをどんな人物にするか、随分悩みました。最初期のヒデは、今とは性格や能力も違いました。話の雰囲気が壊れるので、詳しくは書きませんが。

 世の中いろんな物語があって、いろんな主人公がいるけれど、私は困っている人を精一杯、頑張って助けるタイプの主人公がいいな、と思いました。
 そう思った時、谷村新司さんの「階-きざはし-」という歌が頭に浮かんだのです。
 昔、私が子供のころTVで流れていた歌で、壮大なメロディと力強い歌声、そして歌詞が印象的な一曲。
 サビの部分で、次の歌詞が繰り返されます。

 「あなたには あなたには 夢を信じていてほしい 
 僕は今橋になる 夢を渡らせるための橋になる」
 (階-きざはし- より抜粋)

 軍師として、人として、誰かの手助けを懸命に頑張るヒデを、第77話でこの歌詞への敬意をこめて書けた、と思っています。
 ヒデは、誰かの人生の橋渡しを手伝う主人公。橋渡しのために知恵や言葉を懸命に絞り出していく人です。

 歌詞、言葉のつながりが、人を前向きに動かすエネルギーに、物語に変わるように。
 私自身がいろんな物語や歌に励まされたように。
 ヒデやドラさん、リルラピス王女たちの言葉が繋がって、登場人物たちの力に変わっていけるように。これからもそんな形で話を書いていきたいと思っています。

 最後になりますが、今回話を見返していてリルラピス王女の台詞を一部直しました。第75話のこの台詞です。

 修正前:「私は、人に優しくあること、人を愛することを忘れない!そのために強くあり続けたい!そのためにも、叔父上。あなたは私が倒します」

 修正後:「私は、人に優しくあること、人を愛することを忘れない!そのために強くあり続けたい!叔父上。国民を脅かすあなたは、私が倒します!」

 そのために、がくどいので直しました……。王女様、申し訳ないです。

 

2024年08月13日

小説コーナーにイラストを3点掲載しました。

 イラストレーターのかげつき様に、このたび『SKIMA』にて小説の登場人物新たに3人をイラストにしていただきました。
 今回のイラストは順にマティウス、孝洋、ジューンです。 


 

イラスト製作:かげつき様(画像クリックで拡大。かげつき様のXはこちら。 SKIMAページはこちら。
※画像の無残転載・加工を禁じます。
 マティウスと孝洋は、十二兵団員の制服のアレンジを着用しています。
 マティウスの制服はスレンダーな体型に合わせて、ダンサーやフィギュアスケーターのようなきらびやかなアレンジが施されています。タイガいわく「姉のような兄」感が絶妙です。
 孝洋は青いバンダナを首に巻き、さらに第三部から使用している狙撃銃と予備弾倉を装備しています。ヒデをはじめ、多くの仲間と気軽に話している場面が多いので、気さくな漁師町の兄ちゃん感が良いです。
 ジューンは、身軽かつ丈夫なアウトドアアイテムに身を包んでいます。ハワイに移住した日本人が先祖で、日本のTVに出演した有名人。さらに南国のマリンスポーツインストラクターっぽくもある親しみやすさとしなやかな身軽さを、素敵なイラストにしていただきました。

 第三部も終盤戦に突入し、ブロン、フェアリン、デストロを相手にエトフォルテと王女様たちの死闘はさらに加速します。
 イラストになった3人の活躍にご期待ください。


 この場を借りて、イラストを製作いただいたかげつき様に改めてお礼申し上げます。
 ありがとうございました!

2024年07月02日

あらすじまとめと最新74話を追加しました。

 小説第74話を更新したほか、6/23にはあらすじまとめを追加しました。
 話もだいぶ長くなってきたので、各部が終わるごとに今後もあらすじまとめは追加していきます。

 ヒーローが当たり前のようにいて、異世界だって当たり前、という世界観で書いている「エトフォルテ防衛戦線ヒデ!」。
 クリスティア王国側の登場人物たちは、ネタを考え出した初期の段階である程度イメージが固まっていました。
 不思議な鉱石以外にもいろんな鉱物資源が採掘できる国が、もし日本近海に現れたら……。そんな国のイメージを最初に思いつき、登場人物の名前を鉱物や宝石から考えていきました。
 なので、クリスティア人の名前の大半は鉱物・宝石に由来しています。リルラピス王女は「瑠璃」「ラピスラズリ」を組み合わせて命名しました。バルテス国王は「玄武岩」を意味する英語「バサルト」が元です。パッさんことパズートは「トパーズ」が元ネタ。
 ……ただし、鉱物・宝石ネタは途中で尽きてしまって(苦笑)。途中から武器や特技をイメージした名前を人物につけるようになりました。
 その流れで命名したのが、アレックス・ヨキコット。
 アレックスは「ハルバート=斧槍」ということで斧を意味する「アックス」と、斧つながりで斧琴菊(よきこときく)を連想し、「ヨキコット」という苗字が決まりました。最終的に斧と菊のイメージから実家の職業(植木屋)まで決まってしまったという、多分「犬神家の一族」を読んでいなかったら絶対に生まれなかった登場人物です。
 ウィリアム・ナースノーは、弓の使い手「ウィリアム・テル」と「那須野与一」が元ネタ。ウィリアムは形になるまで結構苦労しました。アレックスとウィリアムは次回以降活躍の場面が増えると思うので、頑張って書いていこうと思います。

 

2024年06月25日

人物相関図を作りつつ、最初期の登場人物像を振り返る

 小説の登場人物や勢力が増えてきたため、表計算ソフトを利用し相関図(ネタバレあり)を作成しました。ここをクリックして画像表示します。
 生まれて初めてこういうのを作りました……。主要な登場人物を書いたらかなり細かくなってしまいました。見にくくてごめんなさい。

 相関図を作りつつ、ネタを練りだした頃を思い出すと、当初考えていた性格や出自が今とだいぶ違う登場人物がちらほら。
 以前も書きましたが、当初は
 「みんなで頑張ってヒーローに復讐するプランをあれこれ考えて、復讐する」
 という話だったので、好戦的な性格の登場人物が多かったです。
 各々の戦闘技能も違いました。最初期に思いついたエトフォルテの面々は『エトス』という概念がなく、皮膚を岩のように硬化させたり体内で毒液を分泌したり口から火を吹いたり敵の頭を丸かじりしたり……、と、肉体的な特徴をさらに強化して戦う描写を盛り込んでいました。何かの忍者小説みたいです。
 あと、ドラクローの頭には角があった。角は最終的に無くなったけど、うっかりプロローグに角について載せてしまい1年後に気が付いて削除しました。私のスットコドッコイ!
 そして最初期の威蔵は滅茶苦茶強かった……。日本刀以外にも『刃物』ならなんでも作れ、しかも遠隔操作ができるという超設定。
 「丸鋸刃を高速でぶん投げ、自在にコントロールして相手を斬り裂く」
 なんて、どっかの漫画みたいな技を使っていました。


 これ以上当初の登場人物像を書くと今の小説の雰囲気が壊れるので控えますが、私なりに登場人物を生み出すのに必死だったなあ、と相関図を見ながら感慨深いです(今も必死ですが)。
 「鬼の様に強くて傲慢なヒーローに復讐するんだから、それ以上の鬼を生み出さなきゃ勝てない!」
 こんな思いからドラクローや威蔵たちは生まれました。そこに、ドラクローたち宇宙獣人にアドバイスする日本の青年を、全力でついていかせるにはどうしたらいいか。
 考え抜いた末に青年ヒデは軍師になり、軍師の礎となる知識を授ける和彦が生まれました。
 「戦いの物語」を本気で考える親友の影響を受けて、蕎麦屋のTVでサスペンス劇場の再放送を見ながら、
 「僕だったらここできちんと片付けて証拠残さず完全犯罪目指すけど……。はっ、駄目だ駄目だ、犯罪者みたいなことを考えては!」
 とつい考えて焦っちゃう男、それがヒデ。すっかり親友の影響を受けています。鬼のような腕力はないけれど、鬼を倒すための「知識」を仕込まれ、知識を活かして策をあの手この手でみんなのために必死に考える。
 ヒデのこんなイメージが固まった時、まきなやマティウスたち知識・技術系の登場人物たちのイメージも固まっていきました。


 戦闘、知識、技術。皆の特技を活かして困難に立ち向かう。そういう話を書いていきたい。
 ヒーローへの復讐劇として考えていた話は、こんな感じで少しずつ変わっていき、今に至ります。

 

2024年06月03日
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